早稲田日本語教育実践研究 第13号
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3.活動内容71コラム李思儀/わせだ日本語サポートイベント「日本語で話そう」報告3名:プー,ファム,李3名:プー,ファム,李表1 12月7日のイベントの概要17名・ゲーム:ブラインドドローイング(Blind Drawing)(35分)・自由雑談(20分)表2 12月21日のイベントの概要10名選ぶか② 高校生は制服を着るべきか③ 「かわいい・かっこいい」と褒められたら,うれしいか④ 雑談ファシリテーターファシリテーター本章では,前述の運営理念を踏まえて実施された2023年度秋学期の2回の活動について報告する。12月7日と21日のイベントにはそれぞれ17名と10名の参加者が集まり,2グループに分かれて活動を行った。「わせサポ」スタッフと助教であるファシリテーター3名が運営を担当した。表1および表2は,イベントの概要をそれぞれ示している。参加者イベントの流れ・アイスブレイク:自己紹介(5分)参加者イベントの流れ・アイスブレイク:自己紹介(5分)・話し合い(55分)①  給料が高いが好きではない仕事VS給料が低いが好きな仕事,どちらを12月7日のイベントでは,事前にスタッフが相談し,参加者同士の協力と日本語による表現活動を促進する目的で「ブラインドドローイング」を実施した。この活動では,参加者をグループ1(説明者),グループ2(推測者),描く学生(イラストレーター)に分けた。グループ1の参加者はウェブサイトからオブジェクトを選び,形,大きさ,用途などの特徴を日本語の文で記述した。ただし,オブジェクト名は伏せた。そして,描く学生はグループ1の説明を聞き取り,その情報をもとにオブジェクトを描いた。最後に,グループ2の参加者は描かれた絵を見てオブジェクトを推測し,正しいと思う物の名称を挙げた。一方,12月21日のイベントでは,事前に準備した3つのディスカッショントピックを基にした話し合い活動を中心に実施した。トピックには,職業選択の価値観や制服の必要性,褒め言葉に対する感情といった,参加者の興味を引きやすいテーマが選ばれた。いずれの活動も雑談の時間を含め,参加者がリラックスして日本語を用いた交流を楽しめるよう配慮した。図3は12月7日のイベントで「ブラインドドローイング」を実施した風景である。そして,図4は12月21日のイベントで使われていたホワイトボードである。

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