成実践紹介早稲田日本語教育実践研究 第13号 科目名:総合日本語5 レベル:初級1・2/中級3・4・5 /上級6・7・8 履修者数:16名総合日本語5は,社会的な話題や自らの専門分野に関わる話題について「聞く」「読む」「話す」「書く」という4つの技能を伸ばし身につけることを目標とし,担当教師2名によって14週にわたり週3コマ(対面2コマ:1コマ100分・オンデマンド1コマ:時間設定無し)で実施される。教師はコーディネーターにより提供された指導内容やスケジュールをもとに,クラスの状況に応じて調整しながら授業を運営していく。期末発表は,表1のとおり対面授業・第5週以降の数回で準備・実施され,第13・14週でスライドを使用して発表(8〜9分)を行う。テーマは自由であり,目標は「選んだテーマについて情報を集めてわかりやすくまとめて発表すること,得られた情報に対する自分の考えや疑問や興味について発表すること」である。担当クラスでは,教師が下線部分について工夫を施しながら活動を実施した。筆者は,萩原(2024)で発表内容を共有・コメントし合う場を設定し,学生がペアで自律的に修正活動を行う実践について報告をした。その報告において,今後の課題1)発言の少ない学生への対応,2)ペアではなく小グループで活動を実施した場合の効果の検証を提示した。本稿では,それらの課題に応える為,第4回のグループ活動「スライドの確認」で行った実践の工夫について報告する。第1回ガイダンス・期末発表メモ(以下,メモ)の作り方説明第2回動画「スライドの作り方」視聴・メモの提出とFB(テーマの確認・相談)・スクリプトの書き方説明第3回スクリプトの提出とFB第4回動画「期末発表の注意点」視聴・グループ活動「スライドの確認」第5・6回発表・質疑応答・コメントシート記入と提出1.授業概要59表1 担当クラスの期末発表のスケジュール授業中の実施事項(下線は担当クラスの工夫該当箇所)萩原 喜美子授業中から授業後の実施事項メモ作成メモの修正➡スクリプトの作スクリプトの修正➡スライドの作成スライドの修正➡提出評価中上級クラスにおける発表内容改善のための活動
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