3.教材13ショート・ノート井下田貴子・沖本与子/CJL漢字科目におけるオンライン教材開発図2 開発および運用スケジュールズへの接続が必要なレベルにも対応可能な漢字および語彙の選定も求められたため,小学校6年生までに学習する漢字である教育漢字では十分な対応が難しいと判断し,それ以上の難易度の漢字は日本漢字能力検定の上級レベルで出題される漢字を参考とした。漢字とともに導入する語彙の選定は,李・砂川(2012)の「日本語教育語彙表」で示されたレベルを基準に行ったが,大学生活で日常的に触れる機会がある,日常生活で目にするような漢字は,やや難易度が高くても例外として導入した。2-4.開発および運用スケジュール以下の図2に,開発および運用スケジュールを示す。開発は2020年11月から始まったが,当時はオンライン授業の整備と教材準備が喫緊の課題であったため,漢字1と漢字2を同時に開発し,次学期から運用した。順次,図1に示す年度で開発と運用を実施したが,基本的に次のレベルの教材を開発しながら,その時期に運用した教材の修正を行った。3-1.導入漢字数および語彙数「2□3.導入漢字および語彙」で記述したように,各レベルで導入する単漢字数と語彙数は漢字の画数や語彙の難易度を考慮し,日本語学習者にとって学びやすいと考えられる順で選別した。表1に各レベルで使用した単漢字数と語彙数をまとめる。全授業週から中間・期末試験を除いた週を授業実施週とし,それに合わせてテキストおよびワークブックは12課の構成とした。
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