実践紹介―総合日本語 2・「話す活動」実践の工夫―1.授業概要51表 1 担当クラスの「話す活動」スケジュール早稲田日本語教育実践研究 第 12 号 科目名:総合日本語 2 レベル:初級 1・ 2 /中級 3・4・5 /上級 6・7・8 履修者数:16 名本稿では,早稲田大学日本語教育研究センターで 2023 年度春学期に筆者が担当した総合日本語 2「話す活動」の実践について紹介する。総合日本語 2 は初級後半の学習者を対象とし,目標は基本的な言葉と文法を学習して,毎日の生活の中で日本語を使ってコミュニケーションできるようになることである。「話す活動」は総合日本語 2 の口頭表現活動であり,目標は 1)1 つのトピックについて,まとまった話ができるようになる,2)聞いている人のことを考えて,わかりやすく伝えられるようになることである。コースの指導内容やスケジュールはコーディネーターによって決められており,「話す活動」はコースの第 5 週以降の対面授業(連続 2 コマ)において設定され,活動最終回の授業で各学生がパワーポイント(以下,PPT)を使用して発表(3 〜 4 分)ができるように進めていく。テーマは教科書『まるごと 日本のことばと文化 初級 2A2 かつどう』第 4 課または第 10 課のいずれか 1 つをクラスで選択し,全員同じテーマで発表するよう,コーディネーターによって設定されている。担当クラスでは,第 10 課「あなたの国や町の祭りやイベント」を選び,表 1 のとおり活動を実施した。授業中の実施事項(下線は担当クラスの工夫該当箇所) 授業中から授業後の実施事項第 1 回 ガイダンス・アウトライン作成第 2 回 アウトライン FB・発表メモの作り方説明・発表メモ作成第 3 回 発表メモ FB・発表のときの話し方説明・発表メモの読み合わせ①・PPT の作り方説明第 4 回 PPT の FB・発表メモの読み合わせ②第 5 回 発表・質疑応答・コメントシート記入萩原 喜美子アウトライン提出➡評価発表メモ提出➡評価PPT 作成・提出➡評価コメントシート記入・提出➡評価発表内容を共有しコメントし合う場づくり
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