早稲田日本語教育実践研究 第11号
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  4) 経済の専門連語 527 種は,中学教科書からの専門連語 342(333+9)種と高校教科書からの専門連語 486(474+12)種に分けられ,両者には重複がある。( )内は「サービスの価格」など 2 語の専門語がそれぞれ中心語になり重複している専門連語数を表す。  5)表 5 の専門連語数の階級幅は,語彙調査の度数分布を示す際の階級幅に準じた。  6) 「微分する」「積分する」などの専門語の動詞形は,高校数学教科書の索引だけでなく『岩波数学辞典 第 3 版』(日本数学会編,2004)の索引などにも見られる。  7) 「日本」「3 つ」は 1 級語彙表にないが,初級日本語教科書にあって学習するため,1 級語彙とした。「アルミ」「インフレ」など 1 級語彙表に略語のみがある場合,「アルミニウム」「インフレーション」などの正式名を 1 級語彙とした。  8) 数学の共起語「値」に対しては「値する」という動詞があるが,「値」は「計算」とは異なり動作を表すとはいえないため,動作名詞に含めなかった。参考文献岡益巳(1992)「非漢字圏からの留学生のための日本経済基本用語表」『岡山大学経済学会誌』23(4),745-783.影浦峡(2010)「ターミノロジー」言語処理学会(編)『デジタル言語処理学事典』共立出版,94-95.国立国語研究所(1981)『専門語の諸問題』(国立国語研究所報告 68)(宮島達夫執筆)秀英出版.小宮千鶴子(1997)「専門日本語教育における専門連語の選定―経済記事の「基本的な専門語+を+動詞」を例に―」『中央学院大学商経論叢』12(1),35-49.小宮千鶴子(1999)「経済の基本的な専門語を含む専門連語」『中央学院大学商経論叢』13(2),63-109.小宮千鶴子(2002)「専門連語と専門連語辞書」『情報知識学会誌』12(1),20-31.小宮千鶴子(2005a)「理工系留学生のための物理の専門語―高校教科書の索引調査に基づく選定―」『早稲田大学日本語研究教育センター紀要』41,18-40.小宮千鶴子(2005b)「理工系留学生のための化学の専門語―高校教科書の索引調査に基づく選定―」『専門日本語教育研究』7,29-34.小宮千鶴子(2006a)「理工系留学生のための数学の専門語―高校教科書の索引調査に基づく選定―」『早稲田大学日本語教育研究センター紀要』19,45-62.小宮千鶴子(2006b)「理工系留学生のための化学の専門連語」『講座日本語教育』42,早稲田大学日本語研究教育センター,154-169.小宮千鶴子(2007a)「社会科学系留学生のための経済の専門語―中学・高校教科書の索引調査に基づく選定―」『早稲田大学日本語教育研究センター紀要』20,33-52.小宮千鶴子(2007b)「理工系留学生のための物理の専門連語」『国語学研究と資料』30,83-98.小宮千鶴子(2010)「留学生のための経済の専門連語の選定―中学「公民」・高校「現代社会」を資料に―」『早稲田日本語研究』19,1-12.小宮千鶴子(2014)「留学生のための経済の基礎的専門語」『早稲田日本語研究』23,1-12.小宮千鶴子(2016)「理工系留学生のための数学の専門連語の選定―数学用語の運用力の向上をめざして―」『早稲田日本語教育実践研究』4,25-44.小宮千鶴子(2018a)「留学生のための物理の基礎的専門語」『早稲田日本語研究』27,37-48.小宮千鶴子(2018b)「留学生のための化学の基礎的専門語」『専門日本語教育研究』20,43-48.小宮千鶴子(2021)「「留学生のための数学の基礎的専門語」の選定」早稲田大学日本語学会(編)『早稲田大学日本語学会設立 60 周年記念論文集 第 1 冊―言葉のしくみ』ひつじ書房,217-232.小宮千鶴子(2022)「学部留学生のための専門連語の役割―経済の専門連語を例に―」『日本語教育方法研究会誌』29(1),94-95.鈴木重幸(1972)『日本語文法・形態論』むぎ書房.53論文小宮千鶴子/留学生のための専門連語の4分野比較

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