設置主旨1.プロジェクトの目的と経緯2.プロジェクトの概要と 2021 年度の活動実績研究プロジェクト報告寅丸 真澄・木下 直子・久保田 美子・井下田 貴子・久保 圭・濱川 祐紀代・伊藤 奈津美・沖本 与子・齋藤 智美・武田 誠・鄭 在喜・吉田 好美早稲田日本語教育実践研究 第 10 号 本プロジェクトの目的は,日本語教育研究センターにおける総合科目群の授業内容を整理し,オンライン授業として設置,提供できるように改編することである。本プロジェクトにより総合科目群のオンライン化が実現すれば,対面およびオンライン授業双方の利点を活かした質の高い授業を学習者に提供することができる。さらに,海外在住の学習者をはじめ,国内学習者に対しても,それぞれの需要に合った多様な形態の日本語授業を行うことができ,早稲田大学の国際化,多様化に貢献しうると考える。本プロジェクトの目的は,日本語教育研究センター(以下,「CJL」)における総合科目群の授業を整理し,オンライン授業として設置,提供できるように改編することである。学習者の学習環境およびその需要の多様化に伴い,オンライン授業の必要性はかねてより検討されてきた。さらに,2020 年度の COVID-19 の拡大は,オンライン授業の需要を加速させた。そのため,CJL は,2020 年度秋学期より,CJL の中核となる総合科目群のオンライン化について具体的に検討を開始した。本研究プロジェクトの対象科目は,総合科目 1□6,漢字科目 1□5(漢字 1・2 は漢字系と非漢字系あり),入門,会話 1・2 の全 7 レベル 17 科目である。まず,対象となる総合科目のオンライン化を決定し,2021 年度のオンライン化作業を先導する各レベルコーディネーターを配置した。次に,オンライン化のスケジュールと内容を検討するため,全体での議論を複数回重ねた。その上で,まず,他科目に先行し漢字科目群のオンライン化作業に着手した。本プロジェクトが研究プロジェクトとして位置づけられたのは 2021 年度からであるが,漢字科目では,これまで使用してきた教科書および先行研究を参考に,CJL 独自の学習対象漢字の選定を進めてレベル別に区分し,2020年度秋学期より漢字 1・2 のオンライン化教材の作成を開始している。本プロジェクトは,2021 年度より研究プロジェクトとして位置づけられ,具体的な検討と活動を開始した。本プロジェクトには CJL の全常勤教員が関わっている。執行部と,83CJL 総合科目群オンライン化のための研究プロジェクト
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