早稲田日本語教育実践研究 第9号
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72早稲田日本語教育実践研究 第9号/2021/71―74た。5 月 29 日には,研究代表者,研究メンバー,作業補助者の全員で第 1 回打合せをオンラインで実施した。2-2.2020 年 6 月〜 2020 年 8 月【課題 1】と【課題 2】の資料調査,整理,分析を行った。「アカデミック」部門は研究代表者と 2 名の作業補助者が担当し,「ビジネス」部門は研究メンバー 1 名と作業補助者2 名が担当して,それぞれの資料調査,整理,分析を進めた。研究代表者と研究メンバーの 2 名は,各部門の進捗状況を随時報告し合い,資料の整理および分析方法について意見交換を重ねた。2-3.2020 年 8 月〜 2020 年 9 月【課題 3】のため,8 月中に研究代表者と研究メンバーで計 5 回(各 2 時間)のオンライン勉強会を実施した。プロジェクト費用のうち,図書費を枠から参考図書を購入し,各自が各回の課題図書を予め熟読したうえで,本学の留学生のキャリア支援のためのコース開発に活用できる知見を抽出,整理した。取り上げた課題図書は,『シラバス論』(芦田2019),『日本語教師のための CLIL 入門』(奥野ほか,2018),『プロジェクト学習の基本と手法』(鈴木,2012)などである。また,これまでの議論の結果と得られた知見を踏まえ,新規科目設置のための理論的枠組および教育方法論について検討した。検討結果は,「早稲田大学の日本語学習者が育むべき『アカデミック・コンピテンシー』とは何か」(尹・寅丸 2021)と「早稲田大学の日本語学習者が育むべき『ビジネス・コンピテンシー』とは何か」(寅丸・尹 2021)というショートノート 2 本にまとめ,『早稲田日本語教育実践研究』第 9 号に投稿した。本研究プロジェクトで実施した調査,分析結果の詳細については,本ショートノートの内容を参照願いたい。2-4.2020 年 9 月〜 2021 年 1 月【課題 1】【課題 2】【課題 3】の調査・分析の結果を総合し,アカデミック・キャリアおよびビジネス・キャリア形成を支援するための科目設置案をまとめ,箇所内で報告を行った。その結果,留学生のキャリア支援のための新規科目として「PBL で学ぶアカデミック・キャリア 7□8(Exploring Academic Careers through Project-Based Learning(PBL) 7□8)」と「PBL で学ぶビジネス・キャリア 7□8(Exploring Business Careers through Project-Based 2-5.2021 年 1 月〜 2021 年 3 月両科目のシラバス作成について協議を重ね,必要な資料の作成を行った。早稲田大学の教育ビジョンの一つは,「人間力・洞察力を備えたグローバルリーダー」を育成することである。これらの科目では,留学生のキャリア支援に焦点をあて,世界の様々な国や地域で活躍し,社会に貢献できる人材の育成をめざす。以下,各科目のシラバスから「授業概要」の一部を抜粋した内容である。Learning(PBL) 7□8)」の設置が決定した。

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