早稲田日本語教育実践研究 第9号
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48早稲田日本語教育実践研究 第9号/2021/43―50表 13 学習リソースの質イラスト音質画質会話動画TA・インストラクターの対応AuditVerified4.44.44.54.44.54.54.54.52.03.7AuditVerified4.54.54.44.44.54.42.63.83.43.72.73.22.22.9Learner が受けられるクイズが限定的であったため,低い数値になったと予想される。Quizlet, Word Cloud, Discussion についても数値が低いが,これら 3 点のコンテンツは,いQuizlet は 16.2%,Word Cloud 24.0%, Discussion 36.5% であった。・It is hard to memorize the Hiragana and Katakana.・I would say much more hiragana and katakana practice.ら,3 種類の動画(会話練習,文法・文型練習,語彙練習)のコンテンツの貢献度は高かったことがわかる(4.4-4.5)。クイズは,Audit Learner の回答の平均が 2.6 だが,Audit わば,コースのオプションとして設けているものであり,コンテンツを使用しなかったこと,積極的にメインコースに組み込み,活用を促すようにしかけてこなかったこと等が数値の低い主な要因として考えられる。参考までに,Audit learner の未使用率をあげると,表 12 学習に役立ったコンテンツ会話練習文法・文型練習語彙練習クイズQuizletWord CloudDiscussion 表 13 は,学習リソースの質について得た回答をまとめたものである。結果は,おおむね 4.4 ないし 4.5 であり,質に大きな問題は見られないと判断できる。ただし,TA・インストラクターの対応については,Audit Learner の平均値が 2.0 と低い。内訳をみると,51.9% が活用しなかったという回答しており,その影響が否めない。4-2-2.SJB の課題に関するコメント 自由記述では多くのコメントを得た。その多くは,ねぎらいの言葉や肯定的な意見で,日本に行く際には早稲田大学に行きたいというコメントもあった。課題に関する回答の内容は,Audit Learner については Audit Learner にもクイズの機会がほしいという意見が複数あったほかは,Verified Learner の内容と大きな違いがなかったため,全体的に多くコメントをいただいた主な点について報告する。1)ひらがな・カタカナの学習機会を増やす 文字の習得には,一定の時間を要するため,必要な学習者だけが学べるよう,補助コンテンツとして提供している(木下 2020)。ただ,文字習得のために,動画の数を増やしたり,書く機会を設けてほしい,覚え方のヒントを望むコメントがあった。

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