早稲田日本語教育実践研究 第9号
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―――早稲田日本語教育実践研究 第9号/2021/43―5044表 1 SJB のコンテンツ動画語彙練習× 3文法・文型練習× 3会話練習× 3かな練習クイズ語彙クイズ+ Quizlet文法・文型クイズ会話クイズFinal Taskその他Word cloudAbout Japanese LanguageDiscussion SJB には,3 つのシリーズがある。1 つのシリーズは 3 つのコース(Part1 〜 Part3)かlearner のほか,評価対象コンテンツへのアクセス権・修了証受領資格のある Verified learner がいる。後者のための修了要件にかかわるコンテンツが Final Task である。 SJB の開講スケジュールを表 2 に示す。配信タイプは,コンテンツの公開日時や課題のほか(2019),木下(2020)を参照されたい。コンテンツの開発にあたり,edX で開講されている既存の言語学習コースを調べ,どのように動画が扱われているのかを参考にした。その内容については,大熊ほか(2019)で報告している。2-1.コンテンツの種類・内容らなり,各コース(Part)は,4 つの課で構成されている。 表 1 は,SJB 全体のコンテンツを動画,クイズ,その他に分けて示したものである。各課には,語彙練習,文法・文型練習,会話練習用の動画がそれぞれ 3 つある。所要時間は5 分程度を目指して作成した。動画で学習した内容について理解度,到達度を自動採点で確認できるよう語彙クイズ,文法・文型クイズ,会話クイズを作成している。 この他に Word cloud があるが,導入として各課のトピックについてどのような知識や経験があるのかを問い,それについて入力するものである。入力した表現は,テキストマイニングにより分析され,回答の多い表現ほど,大きく表示される。これにより,同じコースの他の受講者の存在を意識することのできるコンテンツである。 このほか,補助コンテンツとして,かな練習用の動画,日本語とはどのような言語なのかを説明したテキスト About Japanese Language,そして他者と情報交換,意見交換をしたり,質問をすることのできる Discussion を設けた。受講者には,無料で学習する Audit 各課のコンテンツ補助コンテンツ課題2-2.SJB 開講スケジュール期日を教員側が定める Instructor-paced と,開講中であればいつでもコンテンツにアクセス可能で受講者側が自分のペースで学ぶ Self-paced がある。SJB1 Part1 〜 Part3 は,2019年 11 月から Instructor-paced で初開講し,2020 年 4 月から Self-paced で再開講した。本稿では,Self-paced で再開講した SJB1 Part1 を調査対象とする。

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