早稲田日本語教育実践研究 第9号
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注早稲田日本語教育実践研究 第9号/2021/3―10 10  1) 「外国人留学生」とは「調査基準日において早稲田大学に在学している学生(「休学中」「(海外に)留学中」の学生は含まない)で,在留資格「留学」を持ち,且つ調査基準日においてその在留資格が有効であることが留学センターによって確認されている学生」と定義されている(早稲田大学留学センター「統計データ」)。より広い概念である「外国人学生」とは異なる。以下,本稿では「留学生」と示す。  2) 「わせだ日本語サポート」の歴史と経緯は,黒田(2012)や古屋・黒田(2018)等に詳しい。2018 年以降の支援活動や課題については,寅丸(2019),寅丸・吉田ほか(2019)等がある。  3) 早稲田大学のディプロマ・ポリシーでは,「グローバルリーダー」を目指して学生が身につける能力や素養として,構想・構築力,問題発見・解決力,コミュニケーション力,健全な批判精神,自律と寛容の精神,国際性を挙げている。一方,CJL のディプロマ・ポリシーにおいても,「地球市民」としての複言語・複文化性や主体性,協働性,問題発見解決能力,創造的構想力,批判的精神等の育成が目指されている。  4) 寅丸・吉田(2019)において指摘したように,「わせだ日本語サポート」のスタッフは,機関での経験から様々なことを学び,自身のキャリア選択や仕事に役立てている。  5) 「わせだ日本語サポート」が企画・運営したタンデム学習については,迎ほか(2020)において報告されている。  6) 奥田(2012)は学習アドバイジングの「Do not 三原則」として「教えない・決めない・評価しない」ことの重要性を指摘している。参考文献池上摩希子(2019)「『全学的』な教育機関であるために―『開放性』から創出される接続を求めて」『早稲田日本語教育実践研究』第 7 号,3-6.奥田純子(2012)「日本語学習アドバイジング―その深さと大切さ」早稲田大学日本語教育学会2012 春季大会 企画講演会資料.  http://gsjal.jp/wnkg/dat/2012spring/120324_kouen_PPT.pdf(2021 年 1 月 30 日)黒田史彦(2012)「留学生支援システムの構図」『早稲田日本語教育実践研究』刊行記念号,7-23.舘岡洋子(2018)「開放性をもった全学機関としての CJL へ―2017 年度を振り返って」『早稲田日本語教育実践研究』第 6 号,5-10.寅丸真澄(2019)「留学生に寄り添う日本語自律学習支援」『大学時報』第 68 巻 388 号,32-35.寅丸真澄・吉田好美(2019)「日本語自律学習支援システムにおける学習アドバイザーの学びと成長―ピア・サポートを行う大学院生の経験とキャリアの観点から」『2019 年度日本語教育学会秋季大会予稿集』,149-153.寅丸真澄・吉田好美・大木結・守屋亮・國橋さゆる・七海美和子・迎明香・黄進文・込宮麻紀子(2019)「『わせだ日本語サポート』実践報告―留学生のための自律学習支援の意義と課題を考える」『言語文化教育研究学会第 5 回年次大会予稿集』,199-200.古屋憲章・黒田史彦(2018)「自律的日本語学習を支える学習環境としての留学生支援システム」『SiSAL Journal』9-2,135-146.迎明香・守屋亮・國橋さゆる・七海美和子・溝井真人・劉安祺・焦健・曹晨晨・三谷彩華(2020)「わせだ日本語サポートにおけるタンデム学習の実践報告―タンデム学習と言語学習アドバイジングの連携可能性」『早稲田日本語教育学会 2020 年度秋季大会予稿集』,14-17.早稲田大学日本語教育研究センター「日本語教育プログラムのポリシー」  https://www.waseda.jp/inst/cjl/applicants/launch/policy/(2021 年 1 月 30 日)早稲田大学留学センター「統計データ」  https://www.waseda.jp/inst/cie/center/data(2021 年 1 月 30 日)わせだ日本語サポート リーフレット(印刷中)(とらまる ますみ,早稲田大学日本語教育研究センター)(よしだ よしみ,早稲田大学日本語教育研究センター)

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