2早稲田日本語教育実践研究 第8号/2020/69―110早稲田大学日本語教育研究センター 所長 池上 摩希子「自律=自分を律する」というのは、自分で自分をコントロールすることなので、自律的に学習するというのは、学習者として学習について考え、必要だと思った選択をし、ルールを決めて学習を進めることをいいます。こうしたことが得意な人も苦手な人もいると思います。また、この過程は、ひとりきりでなくてもかまいません。むしろ、いろいろな人に相談したり助けてもらったりしてよいのです(人でなくてもよいと思います)。「わせだ日本語サポート」では、スタッフに相談したり質問したりしながら、自分自身の日本語学習について考えることができます。自分にとって今何が必要か、多くの情報から選ぶ手助けをしてもらうことも、学習のルールを決めるときに助言をもらうこともできます。自律的に学習できる人になるために、まずは 22 号館の3階、WILLに来てみませんか。「わせだ日本語サポート」で、自分の日本語学習を自分のものとして考えてみましょう。②情報・イベント様々な学内外の機関や留学生・日本人学生の国際交流イベントなどを紹介しています。③日本語学習リソースの棚日本語の学習に関する情報が得られるリソースを用意しています。88「わせだ日本語サポート」はこんなところです!22 号館の 3 階、WILL にある「わせだ日本語サポート」に来ると、次のようなことができます。 1)日本語学習の方法や計画について相談ができる 2)日本語学習に役立つ情報が得られる 3)日本語に関する質問ができる目指すのは、留学生のみなさんが自律的に自分の日本語学習を行っていけるようになることです。自律的に学習するというのは、自分ひとりでどんどん学習を進めていく、ということではありません。ひとりで、だれからも支配されないで存在できるのは自立的な人です。自律的な人とは、自分で自分をコントロールできる人のことをいいます。同じようで違うので、次のように考えてみましょう。 「自立という目的を達成するために自律する」。①チラシ・パンフレット④個別対応スペース日本語使用・日本語学習等に役立つ学内外の情報のチラシやパンフレットをたくさん用意しています。来訪者一人ひとりの声に耳を傾け、共に考える た め、 そ れ ぞ れ のス ペ ー ス で ス タ ッ フが個別に対応します。( 1 セッション 45 分)「自律的」に学習できる人になる
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