97年度報告年度報告「わせだ日本語サポート」では、早稲田大学の学生であるスタッフが、留学生の日本語学習サポートを行っています。日本語学習にかかわる相談をもって来訪する留学生と向き合い、また、ミーティングや勉強会を重ねながら、それぞれが多くの気づきや学びを得ており、それを次のサポートに活かしています。みわこ(教育学部教育学科生涯教育学専修 4 年)日本語教育の副専攻の授業や留学生との交流を通し、留学生支援に携わりたいと考えたのでわせだ日本語サポートのスタッフに応募しました。最初は自律学習支援という点を非常に意識していましたが、来訪者の話を聞くことが自然と自律学習への大きなきっかけになることが分かってきました。そのため、途中からは「話を聞くこと」を重視するようにし、来訪者が何を必要としているのか把握するよう心掛けました。また、わせだ日本語サポートが留学生にとってどのような場所になれるか考え、先生や友達とは異なる存在に日本語学習について相談出来るという点が重要なのではないかと思うようになりました。さらに話を聞きながら質問したり一緒に考えたりすることで、来訪者がより具体的に問題を意識出来るようになっていく様子が伺え、改めて対話の必要性を感じました。来期以降は話を聞くことに加え、より適切な対話展開が出来るよう心掛けていきたいです。迎明香(日本語教育研究科修士課程 1 年)「自律学習支援」というと,自律性がないところから自律性を育てていくようなイメージがあり,最初は難しいことのように思えていました。しかし,実際にわせサポの活動を通して,学習者にはそれぞれの自律性がもとから備わっていること,その活かし方もそれぞれで,それを一緒に考えていったり,違う視点から見てみたりする役割がスタッフの仕事なのかな,と最近は感じています。当然のことなのですが,対話を通して相手としっかり向き合うこと,本当に必要なことは何か,表面の言語からだけではなく私自身が考えて探ること,大切だと感じます。まだ,スタッフを始めて半年しか経っていませんが,多様な学生に出会い,私自身も多くの学びと成長を得ることができました。CJL の学生は本当に多様で個性的で,人の数だけ学びの数もあると思っています。これからも,たくさんの学生にわせサポを通して出会えると思うと,楽しみです。シンブン(先進理工学研究科博士後期課程 1 年) 出身:台湾私のわせサポに携わる動機は留学生の立場として、他の留学生に協力したいということです。2 年前日本に来た時に、在留資格の申請、銀行と携帯の手続き、サークルなどについて、多くの問題に遭遇しました。自分の経験を踏まえて、留学生に意見を出したら、留学生の不安を抑えることもできると考えていました。半学期の時間が短いですが、様々なことを学びました。留学生の質問は多く 3 つに分かれています。1 つ目は、日本語の学習についての質問、リソースの紹介です。2 つ目は、日本人との人間関係、サークルの質問です。3 つ目は、生活に関する質問、就活です。私達の役割は「アドバイジングをする」ことです。私達はスタッフとして、どうやって相手の立場を立て、良いアドバイスを提案するか一番難しいと感じました。しかし、何回か経験を重ねて、良くないところを考え直して、来訪者に納得していただけたことはやりがいを感じたところです。11
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