早稲田日本語教育実践研究 第7号
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研究プロジェクト名 オンデマンド講義を活用した初級 e-learning 教材の開発研究代表者名研究メンバー設置主旨2018 年度活動計画2018 年度活動実績予算額木下直子(日本語教育研究センター)毛利貴美(日本語教育研究センター)佐野香織(同),李址遠(同),込宮麻紀子(同),大熊伊宗(同) 本研究は,本学における英語学位プログラムの初級日本語学習者を対象とした総合日本語コース「基礎日本語 1 (1)」「基礎日本語 1 (2)」の開発を目的としている。本コースでは,学習者の理解度に合わせて何度でも視聴することができる「オンデマンド講義」と教師や学生とのインターアクションを主軸とした「対面授業」を組み合わせたブレンデッド・ラーニングで学習・教育の質の向上をはかる。 「基礎日本語 1 (1)」「基礎日本語 1 (2)」の①本文会話,②文法・文型説明,③語彙のコンテンツ確認および②③の PPT 作成と動画収録,到達度を確認するクイズ作成を行う。1.コースデザインの検討 学習者のニーズ,学習理論,学習環境要因を考慮した上で,「基礎日本語およびシラバスを作成した。その上で,その目標,シラバスにもとづき,各回に 3 種類の動画コンテンツ(①本文会話,②文法・文型説明,③語彙)を設けることにした。2.コースにおけるコンセプトの検討 これまでのオンデマンド講義にはない本コンテンツの特徴は,2 点ある。1 点目は,早稲田大学という大学環境を舞台に留学生が日本語を使いながら,人間関係を構築し,社会とつながっていくというコンセプトとした点である。2 点目は,一般的にオンデマンド講義の大きな課題として掲げられている継続性の問題を考慮した点である。3.パイロット調査をふまえたコンテンツ開発 2018 年度は,活動計画で示した通り,「基礎日本語 1 (1)」「基礎日本語 1 (2)」の 2 つのコースで用いる動画コンテンツ(①本文会話,②文法・文型説明,③語彙),教室活動用の教材およびクイズの作成を行っている。なお,「基礎日本語 1(1)」については,秋学期以降,動画の収録・編集を行った。また,各動画コンテンツの内容を検討すべく,日本語初級学習者を対象に,2 度にわたりパイロット調査を行い,語彙の提示のしかた,会話の練習方法の行い方,学習の継続性へのしかけ作りについて確認した。2,167 千円1 (1)」「基礎日本語 1 (2)」の 1 コースあたり全 12 回から成るコースの目標48早稲田日本語教育実践研究 第7号/2019/47―48

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