〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇沖本与子・高橋雅子・伊藤奈津美・毛利貴美・岩下智彦/CJLにおける中級から上級前半学習者の自己評価 CEFR のレベルとの関連付けを断定することはできないが,こうした機関内の科目レベルとCEFR のレベルとの関連付けは,適切なレベル設定ならびに参照可能な枠組みを作る上でA2A2B1B1B1B2B2B2C1 このように分析した結果をレベル別に集計した結果が表 7 である。縦軸に各レベルと 4技能,横軸に CEFR のレベルに対応した各 CDS が示してある。まず,総合 4 の学習者が「できる」CDS は,「読む」,「書く」の B1 の 1 つ目の項目まで,「聞く」は A2 の 2 項目すべて,「話す」は A2 の 1 つ目の CDS までが「できる」CDS であることが分かる。 各レベルの学習者が「できる」項目を確認すると,2016 年春学期開始時の総合 4 の学習者は,おおよそ A2(基礎段階の言語使用者の後半レベル)相当,総合 5 の学習者は,A2 〜 B1(基礎段階の言語使用者の後半レベル〜自立した言語使用者の前半レベル)相当,総合 6 の学習者は,B1 〜 C1(自立した言語使用者の前半レベル〜熟達した言語使用者の前半レベル)相当であったと考えられる。表 7 CJL 総合 4―6 と CEFR のレベルとの関連付け(技能別)A1総合 4読む書く聞く話す総合 5読む書く聞く話す総合 6読む書く聞く話す 以上のように,CJL におけるレベルと CEFR の関連付けについて分析した結果,総合 46の学習者は CEFR の A2 〜 C1 レベル相当であることが分かった。今回の調査結果のみでの貴重な資料となる。加えて,教員に対しても学習者の状況を具体的に把握するリソースの提供にもつながり,学習者,教員の双方に有益な情報を提示することができるのではないかと考える。3-4.CDS と J-CAT の相関 次に,CDS と J-CAT の関連性を確認するため,調査協力者のうち,J-CAT の得点およ49
元のページ ../index.html#53