早稲田日本語教育実践研究 第5号
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□□ シンガポール国立大学では、全学の学生に日本語教育を行なっている語学教育研究センター日本語プログラムで、□□□□□プログラムの受け入れ・派遣を行ってきた。その特徴は、受け入れについては、日本語教育の知識・経験を持つ早稲田大学の大学院生を、派遣については初級学習者を中心に行なってきたという点であると考えられる。本稿では、そのような特徴を持つに至った背景と、受入・派遣を実施するにあたっての工夫点について報告する。□□□ □□.□□□□ プログラム開始に至る背景□□□シンガポール国立大学の日本語プログラム(以下、「本プログラム」と呼ぶ)では、□□□□年のパイロットプログラムから、□□□□ プログラムに参加してきた。しかし、□□□□ プログラムへの参加を決断することは容易ではなかった。なぜなら、その □ 年ほど前から、国際交流基金の □□□□□□□ プログラムや他大学からの院生を教育実習生として受け入れてきたが、授業への期待が極めて高い学生たちへの授業を実践するためには、教員による実習生への支援がただならないことを実感していたからである。しかしながら、本プログラムは年間□□□□ 名前後の学部生・院生を常勤・非常勤 □□ 名体制で教育にあたるという海外ではかなり大規模な外国語プログラムであること、また、学習意欲の高い学習者にも恵まれているということなどから、世界の日本語教育の更なる発展に寄与するということに意義を見出し、□□□□ プログラムへの参加を決めるに至った。一方、夏季短期プログラムについても慎重な検討が行われた。□□□□ 年の東日本大震災などの影響から日本へ留学を希望する学生が減っており、すでに提携している他校の短期プログラムにも十分な参加者が確保できない状況であったため、それに一層拍車をかけるのではないかという恐れがあったからである。しかし、こちらについても、留学機会は学習動機を高め、長期的な学習者育成に役立つのではないかという期待から、派遣を決めた。□以上のような背景から、本学での □□□□ プログラムへの参加は、受け入れについては、日本語教育の知識・経験を持つ早稲田大学の大学院生、派遣については先の長い初級学習者を中心に行なうという特徴を持つに至った。□□.はじめに□ウォーカー□ 泉□年度報告 ―シンガポール国立大学の場合― SENDプログラムにおける受け入れ・派遣 211

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