7計研究報告研究プロジェクト名研究代表者名 山本真理(日本語教育研究センター)研究メンバー 岩下智彦(日本語教育研究センター)設置主旨2016 年度活動計画2016 年度活動実績予算と決算予 算145059130 千円決 算注)2016 年度決算は 2017年 3 月末に確定する。130 千円漢字習熟度に応じた強化が必要な要素の解明―漢字診断テストを用いて― 漢字の習得には形・音・意味の知識に加え,運用の仕方など様々な要素が関わっている。そのため,教師にはこうした要素別の習熟度の的確な把握とそれに応じた指導が求められる。しかし,本センターの漢字科目群クラスは,同一クラスに異なる漢字習熟度の学生が混在し,教師は何を中心に指導すべきか悩んでいる。この問題を解決するため,本研究では初回授業で実施している漢字プレースメントテスト(以下,漢字テスト)の結果を分析し,レベル別・母語別に強化が必要な要素を抽出し,教師の指導法や熟達度テスト改良に向けた提案を行う。更に,熟達度テストの将来的な代替案として漢字SPOT 運用の可能性を探る。研究 1: 漢字テストの改良を目指す。IRT(項目応答理論)を用いた分析を行うため初級テスト,中級テスト各 100 〜 200 名分程度のデータ収集を行い,2015 年度に収集したデータと統合する。これにより受験者集団の特性に依存しないより汎用性の高い分析を行う。研究 2: 漢字 SPOT 利用の可能性を検討する。実験環境によるデータ収集に同意した学生を対象に,漢字 SPOT の受験を依頼する。 本センター設置科目「漢字」の履修者から調査への同意が得られた初級121 名,中級 62 名の解答を収集し,昨年度の解答と合わせ,IRT を用いた分析を行った。結果の一部は以下の学会において報告し,教材作成にも本研究の知見を活用した。また,研究成果報告会(10 月 28 日(金))を開催し,調査協力者である漢字科目担当教員と研究成果を共有した。研究 2 については,十分な調査協力者が得られず,継続して検討することとした。・2016 年度日本語教育学会秋季大会(2016 年 10 月 9 日)・2016 年度第 9 回日本語教育学会研究集会(2017 年 3 月 11 日)・ The 2017 conference of the American Association for Applied Linguistics(2017年 3 月 19 日予定)費 目消耗品費図書資料費旅費交通費手数料・報酬197
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