早稲田日本語教育実践研究 第5号
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(1)構成①構成②段落③序論(2)内容④本論⑤結論⑥内容の一貫性⑦文体⑧語彙・文型・表現(3)表現の適切さ⑨文のつながり⑩表記⑪引用の分量情報量⑫引用元明示(4)形式⑬参考文献⑭フォーマット 上記表 3 を見ると,レポート X の「(1)構成」の①構成は「A+」と評価した者が 2 名,3 段階に評価尺度がばらついたことがわかる。一方,レポート Y の「(3)表現の適切さ」の⑦文体は評価者全員が「A」,⑧語彙・文型・表現と⑨文のつながりは 5 名全員が「B」に評価しており,評価尺度のばらつきがなしとなる。 表 4 は表 3 の評価尺度のばらつきの幅でまとめたものである。数字は下位項目のばらつきの合計数を段階ごとに載せている。また「なし」は下位項目のうち,評価尺度のばらつきがなかった,つまり,全員の評価が一致していることを意味している。レポート Xレポート Y 全員の評価が一致した項目と 2 段階に分かれた項目の合計は,レポート X が 12 項目,レポート Y が 13 項目であった。このことから,14 の下位項目のほとんどにおいてばらつきの少ない評価ができていた。また,一番差が大きい 4 段階のばらつき「A+〜 C」の範囲が出た項目はなかった。この時点で,作成したルーブリックは一定の評価の公平性が保「A」と評価した者が 2 名,「B」と評価した者が 1 名であり,評価が「A+」と「B」のA+ABCA2221412553333141434541224253153252411111213B132145524C4135982100早稲田日本語教育実践研究 第5号/2017/123―130評価尺度のばらつき3 段階レポート Y4 段階126表 3 評価の「ずれ」-評価観点別-レポート XA+表 4 評価の「ずれ」-評価尺度のばらつき-なし(評価一致)2 段階

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