早稲田日本語教育実践研究 第4号
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早稲田日本語教育実践研究 第4号/2016/7―23 K1: 「練習」とかを書けば,左の方は「糸」なんですね。で,「糸」がついている漢字がすごく多いんですね だからー,1そういうサイズの漢字の右の部分をずっと間違えて他の漢字の右の部分を逆に入れることは,私がよくする間違いだと思います C: 前に練習の「練」も間違えてましたよね K1: はい K2: 特にないですね。自分の間違い書いて,また,2自分が間違えたところを自分で直して,最後 C: そうですか。ここに,正しい答えだけじゃなくて,自分の間違えを書くことについてはどう K2: 3それ間違えだと思いつつ,書くのは,そうすることで,もう一回気がつくんですね。 C: そうですか,じゃあ書かないより書いた方がいい? K2: 4両方書けばいいです。あの,間違えたところと正しいところと。例えば,あのー勉強しなかったという理由はあまり書かなくていいけど,そういう理由とかわかるなら,書けばいいです C: はい,では,授業に関してなんですけれどもこのフィードバックシートはどうでしたかね? K3: んー,まぁ,すごい役に立つと思います。あの,やっぱり5私の欠点が分かるので,自己評 C: フィードバックシートをやってからテストを分析するようになりましたかね?フィードバッ K4: そうですね。フィードバックシートが,フィードバックシートがなかったら,私はテスト, C: 二度と見ない K4: 二度と見ないと思います。でも,フィードバックシートがありましたから,いつも,中間テスト,期末テストの前に見て,あ,この漢字とこの漢字間違えましたから,それに7気をつけなければならないと思いました「学習者インタビュー①」では,FBシートを行うことで新しく分かったこととして,下線1のように糸偏の漢字をよく間違えていたことを気づきとして捉え,自分のことばで明確に説明している。「学習者インタビュー②」は,テストにおける誤りに対して下線2では自分で自己の誤りを直し,それに教師がコメントを加えることはいい方法だとし,下線3において自己の誤りを書くことで誤りに改めて気づきが生じると言及している。また,下線4では,間違えた漢字と正しい漢字(正答)を書くFBシートのあり方に対しても肯定的な評価をしている。「学習者インタビュー③」では,下線5の記述に見られるように,漢字の誤りを可視化し,分析を繰り返していくことによって,学習者は自然と自己評価を行い,自己の欠点に気づくようになっている。「学習者インタビュー④」では,下線6に学習者インタビュー②にまた先生からコメントがある方法は,結構いい方法だと思います思いますか 「あ,そこ間違いでした」という感じです学習者インタビュー③価みたいな学習者インタビュー④クシートがある時とない時とで漢字テストが返って来た時に何か違いますか?あのテスに,テストで,そこに間違った作りました,間違えました,でもすぐにファイルに入れて6二度と見ない18

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