早稲田日本語教育実践研究 第3号
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早稲田日本語教育実践研究 第3号/2015/53―60研究プロジェクト名研究代表者名研究メンバー設置主旨2014年度活動計画2014年度活動実績予算と決算日本語音声における自律学習支援システムの開発木下直子(日本語教育研究センター)田川恭識(日本語教育研究センター)本プロジェクトの目的は,日本語音声における自律学習支援システムを開発することである。発音学習を希望する学習者の多くは,到達目標に漠然とした日本語母語話者像を抱き,具体的,かつ段階的な到達目標を描けないことが多い。それには,①自分の発音の分析・評価が難しいこと,②学習項目に関する知識がないこと,③自律学習用の教材に関する知識がないこと,④様々なリソースをどのように生かして学習したらよいかわからないこと,⑤自分に合った学習方法を知らないことなどの理由が考えられる。そこで,上記5点を解決すべく,自律学習支援システムの開発を行う。2014年度の活動計画は以下の通りである。2014年4月今年度の開発枠の最終決定2014年5月−7月テストのコンテンツ開発2014年8月−10月日本語音声の学習方法の整理2014年11月−1月学習支援システムのコンテンツ開発2015年2月−3月試作版の発表日本語教育研究センター規則第3条第二,三号の事業に該当2014年度の活動は,活動計画通りに進められた。2014年度は,上述のテスト,すなわち,イラストを見せ,会話の流れに合った音声を選択する診断テストの作成を最終目標とした。診断テストのコンテンツ作成にあたっては,5名の日本語学習者にパイロット調査を行い,その結果をもとに音声学習項目をリズム・アクセント・イントネーション・単音・有/無声音とするなど,構成面,内容面における調整を行った。そして,調整した内容に合わせてイラストを依頼し,音声を収録・編集した。これらのコンテンツの質を検討した上で,Webサイトの制作を依頼している。このWebサイト「つたえるはつおん」は3月中に一般公開される予定である。費目旅費交通費(国内)手数料・報酬図書資料費消耗品費計予算8020020300600千円54決算注)2014年度決算は2015年3月末に確定する。600千円

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