Hの第二稿で,削除部分は取り消し線,追加部分は下線で記した。早稲田日本語教育実践研究 第2号/2014/9―24全体的に実験群の学習者の第二稿は統制群の第二稿より含まれている項目の数が多いことから,振り返り質問票が書き直しを促した傾向がうかがえる。実験群が一番多く書き足した項目は「読み手に負担をかけることをわびる表現」で4名全員が書き足した。次は「書き手の近況報告」で3名が書き足した。読み手に負担をかけることをわびることは,両群ともも第一稿の段階では学習者が気づきにくい項目であった。その次に書き足しが多かったのがインターンシップ申し込みの志望動機と読み手が受ける負担を軽減する表現で,2名が書き足した。一方,統制群が書き足した項目は,学習者Hの「実は」と,学習者Sの志望動機と負担をかけることをわびる「すみませんですが」の三か所のみであった。具体的に,学習者はどのような訂正を行ったのかを具体例で示す。以下は,統制群の学習者山田先生, お久しぶりです。お元気でいらっしゃいますか。新しい大学は,どうですか。最近の天気は,すごいですね。新しい大学は,どうですか。実は,僕は今年I大学から卒業するので,インターンシップをしてはよろしいと思いますが。ですから,インターンシップをするために,ちょっとお願いがあるんですが,できれば,推薦状を書いてくださいませんか。もし,時間がなかったら,本当に分かります。でも,もしできれば,インターンシップを上げる会社は,今年の九月からインターンの社員を採用すします。するので,そ表5 学習者別Eメール記入項目16
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