4名のうち2名はTユニットが増加しなかった。表3は節数の変化を示す。節数もTユニッ萩原章子/日本語学習者によるEメール作成4―1.学習者が作成したメールの変化表2は,実験群と統制群それぞれにおける修正前,修正後のTユニット数の変化を示したものである。実験群は全員のTユニットの総数が増加した。振り返り質問票を基に第一稿を見直した結果,文章を書き足して訂正を試みたことがうかがえる。一方統制群はトとほぼ同様の傾向が見られる。文法上の正確性の指標として用いた誤用のないTユニットの割合の変化は表4に示した。これに関しては,8名のうち5名が低下した。Eメールを書き足すことにより改善を試みた結果,誤用も起きやすくなったという大まかな傾向がうかがえるが,実験群の学習者Wと統制群の学習者SとKは,書き足しても誤用が増加していない。よって正確性に関しては,振り返り質問票の有無による差は観察されなかった。4―2.明示的に訂正項目を提示された学習者とされなかった学習者のメール内容の差異学習者は具体的にどんな修正を試みたのかを調べるため,振り返り質問票に挙げた内容について変化がみられるかどうかを比較した。表5に学習者別Eメール記入項目を示す。4.結果表2 Tユニット総数の変化表3 節総数の変化表4 誤用のないTユニットの割合(%)の変化15
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