43435557 小林ミナ/新たな一歩を踏み出す表2:2014年度に新設される「漢字」科目科目名(開講レベル)漢字(漢字系)(1)漢字(漢字系)(2)漢字(非漢字系)(1)漢字(非漢字系)(2)漢字(3)漢字(3−4)漢字(4−5)開講クラス数6.おわりに(こばやし みな,早稲田大学国際学術院)「漢字」を扱う科目は,これまでずっと履修希望者が多かったにも関わらず,多くが「テーマ科目群」として開講されていたため,受け皿としての規模も充分でなく,学期や年度を越えた安定性という面でも,解決すべき点が多々ありました。そこで,2014年度には「総合科目群」の中に,表2にある7種類の「漢字」科目(計29クラス)を新設し,「漢字を集中的に学びたい」という希望に安定的に応えられることを目指しました。「安定性」と「先進性」を2本の柱に据えた,日本語カリキュラムの整理,再編は,5.で述べた一つめの課題である「日本語教育のグランドデザイン」の第一歩であると位置づけられます。本稿では,新たな一歩を踏み出したCJLの役割を確認し,CJLが取り組むべき課題として,「日本語教育のグランドデザイン」「『言葉の教育』に関する全学への発信,提案」の2点をあげました。そして,2014年度の日本語カリキュラムについて,その概要を記しました。しかし,CJLが解決するべき課題は,学生への対応だけではありません。CJLの活動は,約200名のティーチングスタッフによって支えられています。その一人ひとりの実践そのものが,CJLのみならず早稲田大学にとっても,貴重な財産です。留学生が「早稲田で日本語を学べて良かった」と思うのと同じように,ティーチングスタッフが「早稲田で日本語を教えて良かった」と思えること。そのような思いが実現する職場環境を,どう維持,改善していくのか。これもまた,CJLが取り組まなければいけない大きな課題の一つであることを記して,稿を閉じることにします。
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