早稲田日本語教育実践研究 第1号
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1学期開始時,ローラにとって,大学の日本語授業は,「日本語で表現し合う場」であった。そ1学期開始時,アメリにとって,大学の日本語授業は,「学習スタイルの拡張の場」であり,「友●29概 念日本語知識・技能獲得の場日本語に関する知識や技能を獲得する場としての日本語授業。グループのメンバーとの協働による課題遂行を学ぶ場としての日本語授業。協働を学ぶ場日本語による口頭表現を聴く場教師や他のクラスメイトの日本語による口頭表現を聴く場としての日本語授業。互いに学び合う場クラスメイトと互いに学び合う場としての日本語授業。日本語で表現し合う場日本語で自身の考えを表現するとともに,他のクラスメイトが日本語で表現する考えを聴く場としての日本語授業。出会いの場クラスメイトとの出会いの場としての日本語授業。学習スタイルの拡張の場新たな学び,及び学習方法を経験することによる学習スタイルの拡張の場としての日本語授業。友人関係の構築の場安心して日本語が使用できる場クラスメイトや教師の前で安心して日本語が使用できる場としての日本語授業。進級を達成する場進級を達成する場としての日本語授業。協働学習の場発表活動をとおし,クラスメイトとの協働で学習する場としての日本語授業。学習意欲が促進される場日本語学習を継続する意欲が促進される場としての日本語授業。口頭表現を行う場日本語を用い表現を行う場としての日本語授業。聴解の練習の場日本語の聴解練習の場としての日本語授業。日本文化に触れる場日本の番組や音楽等の日本文化に触れる場としての日本語授業。大学の日本語授業内外において,大学の日本語授業内で提供されたリソースに限らない,多様なリソースを用い,主体的に日本語を学習している。主体的日本語学習授業依存的日本語学習大学の日本語授業に依存した日本語学習を行っている。 定 義クラスメイトとの友人関係の構築の場としての日本語授業。学の日本語授業内外のリソースを活用した「主体的日本語学習」に取り組むようになった。A–4 ローラ(女性,20代,2年次と3年次同時履修者)の後,「日本語知識・技能獲得の場」,いいクラスメイトとの「出会いの場」という位置づけが加わった。また,ローラは主に大学の日本語授業以外の場で「主体的日本語学習」を継続していた。しかし,特に日本語知識(漢字)の習得に関しては,成果があがっていなかったことから「未達成感」を覚えていた。 B–1 アメリ (女性,20代,2年次)山内 薫/フランスの国立大学における日本語ポートフォリオ作成活動表4 「大学の日本語授業の位置づけ」に関する概念サブカテゴリーカテゴリー日本語授業大学の日本語授業の位置づけ日本語学習論 文

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