早稲田日本語教育実践研究 刊行記念号
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●446月18日(土)支援スタッフに事例検討会実施のメールを配信7月 5日(火)支援スタッフへリマインドのメールを配信※7月8日(金)出欠と事例の回答締切7月 8日〜14日事例の整理,分類7月 15日(金)支援スタッフに事例検討会決定事項をメールにて配信7月15〜26日・当日の進行に関する検討(流れ,担当など)7月26日(火)事例検討会当日表1のような手順で取り組んだ。早稲田日本語教育実践研究 刊行記念号/2012/39-54・アンケートの作成・教職員スタッフへの周知・当日までに準備するものの手配 (名前シール,用紙,マジックペン,議事録を取るためのパソコンなど)・出席シートの作成表1 アドバイジング班が事例検討会に向けて取り組んだこと有する必要があることもわかってきた。このことから,2011年度春学期に実施する事例検討会は,継続的・主体的に関わるスタッフを育成することと,情報の共有を図ることを目的とした。まず,継続的・主体的に関わるスタッフの育成に関しては,各自の事例について意見交換したり,使用可能なリソースを紹介し合ったりすることで多様な対応が可能であること,つまり答えが1つではないということを,支援スタッフに理解してもらうことが必要であると考えた。そこで,支援スタッフが学習者への対応に悩んだり,考えたりしながら対応していけばよいと支援スタッフ自身が気づくこと,学内外のリソースに気づき,その活用についても意識的に捉え,そこに繋げるようになること,留学生を支援することの意義への理解を深め,来学期以降も継続して主体的に活動に関わり協働でチュートリアルを運営していくという認識を持つことをねらいとした。次に,情報の共有に関しては,支援スタッフが今学期のチュートリアルの中で対応した事例を,支援スタッフ間のみならず教職員スタッフも共有し,現在チュートリアルの中で起こっていることを一人ひとりが理解し,考えることが重要であると考えた。そのため,それぞれの声を支援スタッフや教職員スタッフが共に検討することで,支援スタッフに安心感を与えるとともに支援スタッフと教職員スタッフの間で相互の信頼関係を作ること,また,今後の支援スタッフ同士の協働に繋げること,さらに,すべての支援システム関係者がチュートリアルで起こり得ることを知り,チュートリアルの意義・問題点を把握し,これを今後のあり方の検討に結び付けることとした。3.2.2 事例検討会実施までの準備前述した目的のもと,事例検討会実施に向け,支援スタッフへの呼びかけや,支援スタッフから挙げられた事例の整理,事例検討会当日の進行の決定やアンケートの作成を行った。具体的には,まず,アドバイジング班では,事例検討会において,支援スタッフ一人ひとりがチュートリアルで感じたことを他者と共有する時間を充分に確保することが重要であると考え,支援スタッフには事例検討会で取り上げてほしい事例を念頭に置きながら,問題意識を持ってチュートリアルに取り組むことを望んでいた。このことから,早い段階で支援スタッフへ呼びかけ,前節で挙げた事例検討会の趣旨とともに,支援スタッフに対し,各自がこれまでに対応してきた中で印象に残っている

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