●30早稲田日本語教育実践研究 刊行記念号/2012/25-3743Level 110Level 224Level 3 7Level 4Level 588Level 6Level 7Level 8表5 来訪者の所属・レベル・相談内容の集計結果所属日本語専修課程(別科)生国際教養学部(SILS)生大学院生他学部生その他(教授・研究員など) 4述べ人数合計レベル 7日本語学習18日本語学習以外 3大学生活15その他13 911 4相談内容80 6 1 9この集計結果を見ると,月曜日から火曜日,金曜日と来訪者数が増えていることがわかる。この集計は述べ人数であり,曜日をまたいで複数回に渡り来訪した留学生も含まれるので厳密なことは言えないが,春学期の実施に関してだけ言えば,週の初めよりも週末の方が参加しやすかった可能性がある。少なくとも支援スタッフは曜日ごとに固定ではなかったので支援スタッフに対する相性の良い悪いなどには関係ないと思われる。留学生の授業の都合や火曜日と金曜日の5時限の実施等が影響していると考えられる。集計結果の詳細を見ると,春学期の実施期間中に来訪者が最も多かった日には6名(6月10日(金))があり,最も少なかった日では0名(6月20日(月),7月5日(火),8月2日(火))があった。最高人数であった6名のうち,4名は日本語の授業関連の相談で留学生の最も典型的な相談内容であったと言える。また,2名は,両者とも複数回来訪する留学生で,この日に限らず利用が多かった学生であった。また,6名の来訪があった6月10日(金)以降,6月13日(月),14日(火),17日(金)の連続する日はすべて5名の参加であった。10日に参加した複数回来訪する留学生2名を含んではいるが,その他は新規の留学生で,かつ授業に関連する日本語相談を持ち込んでいることから,利用した留学生間のネットワークや宣伝の効果などで利用価値が理解されていた可能性がある。また,学期の中間期にあたり,中間テストなどの評価に関わる相談の可能性で来訪が増えることが予想されるところでもあったが,報告の記録を見る限りではその事実はなかった。続けて,以下の表5.を参照されたい。これは,「留学生支援システム:日本語チュートリアル報告書集計(2011年度春学期)」の一部から作成した表である。この集計結果を見ると,早稲田大学の日本語センターにおける最も中心的な日本語学習者としての別科生の利用が43名で来訪者の所属としては多いことがわかる。この事実は当たり前の事実であるとして,逆に今後の来訪者の増加をどこに見込めば,大学全体における留学生の自律的学習のサポートにつながるのかという発展的な方向を考えることができるだろう。意外に日本語学習が必修の単位とされているSILS生の利用が少ないことが気になるところである。一方,大学院生の述べ人数が24名と多いことが今回の集計でわかるが,その内訳を詳細に見てみると,理工学研究科の述べ人数が9名という結果であり,複数回来訪した一人の留学生で8回カウントされているためであまり意味のある数字とは言えない。その他の大学院生の内訳を見てみると,日本語に関する相談を持ち込んだ経済学研究科,政治学研究科,アジア太平洋研究科の留学生7名や同じく日本語学
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