早稲田日本語教育実践研究 刊行記念号
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●251.日本語チュートリアルの実施形態 2.1 日本語チュートリアルの実施記録より①3.日本語チュートリアルの意義0.はじめに日本語センターにおける留学生支援システムの展開と今後の構想要旨中山英治/留学生支援システムにおける日本語チュートリアルの実施概要とその意義2011年度早稲田大学日本語教育研究センター(以下,日本語センター)から出された特定課題研究助成費の課題研究「自律的日本語学習の支援を基盤とした留学生支援システムの構築」(研究代表者:細川英雄)が採択され,日本語センターでは教職員から構成される研究組織が立ち上がった。さらに,留学生支援システムの一環として「日本語チュートリアル」を計画し実施した。本稿では,この日本語チュートリアルの実施概要を述べ,そこから学習者の自律的な学習を支援する日本語チュートリアルの意義を指摘した。概要では,実施形態として期間,場所と日時,支援スタッフ,実施の方法を説明した。また,実施記録から学習者の利用状況や相談内容,支援スタッフの対応の仕方や振り返りなどの特徴をまとめた。このまとめから日本語チュートリアルの意義として留学生への「学習支援のボトムアップ的なフォロー」や支援スタッフにとっての「学びの人間関係構築」を指摘した。キーワード:日本語チュートリアル,学習支援,学習計画,支援スタッフの成長特集 教室中心主義からの解放/基幹論文through Reports from May to August in 2011中山 英治基幹論文The Overview and its Significance of Japanese Tutorial in the Support System for International Students:2011年度,早稲田大学日本語教育研究センター(以下,日本語センター)から出された特定課題研究助成費の課題研究「自律的日本語学習の支援を基盤とした留学生支援システムの構築」(研究代表者:細川英雄)が採択された。これを機に日本語センターでは教職員から構成される研究組織を立ち上げて,本留学生支援システムの一環として暫定的に「日本語チュートリアル1)」を計画し実施した。本稿では,この日本語チュートリアルの実施概要を述べて,そこから学習者の自律的な学習を支援する日本語チュートリアルの意義を指摘したいと思う。本稿の構成は,次の通りである。2.日本語チュートリアルの実施記録 2.2 日本語チュートリアルの実施記録より②4.報告のまとめと今後の実施に向けてまた,本稿を執筆するにあたって使用した資料は,次の通りである。留学生支援システムにおける 日本語チュートリアルの実施概要とその意義―2011年度5月から8月の実施記録を資料として―

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