早稲田日本語教育実践研究 刊行記念号
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●1422-4 1週間の活動の流れ「総合日本語(標準)1」では,「日本語かきこ」以外にも,作文やスピーチなどの活動があるため,各曜日の担当者の負担が不均等にならないよう考慮する必要があった。そのため,「日本語かきこ」の活動をとりまとめる担当者は,学生の書き込みをFBする金曜日担当者とした。「日本語かきこ」の活動の1回の書き込みは,1週間単位とし,学生は設定された締め切りまでに,自分のことや身の回りの出来事について自由に書き込みを行う。学生が書き込むことができる期間は金曜日の授業終了後から,翌週の火曜日までである(図2を参照)。締め切り日に授業を行う火曜日担当者は,学生の書き込み状況を確認し,期日までに書き込むよう授業中にアナウンスを行った。また,FBを行う金曜日担当者だけでなく,火曜日と土曜日の担当者も学生の書き込みを読み,コメントをすることができるが,これらの対応は任意とした。クラス内のFBは,学生の書き込みについて文法的な間違いを指摘したり,内容を深めたりするなど,その方法は各クラスに応じて担当者が自由に考えることとした。クラスの状況や学生の様子に関しては実際に授業を担当している教師が一番よく把握しているため,当日の学習項目との兼ね合いも含め,FB方法やその時間配分などもすべて担当者に一任された。このように,「日本語かきこ」は活動開始前にコーディネーターから提示された共通の枠組みがあり,学期開始前の初回の打ち合わせではこの枠組みについてクラス担当者全員に説明された。その際,FB担当者がイメージしやすくなるようにFB方法例が簡単に紹介されたが,具体的な方法は各担当者の裁量に任された。早稲田日本語教育実践研究 刊行記念号/2012/139-152図1 7つのBBSと書き込み画面図2 1週間の活動の流れ※■は授業日

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